「井戸端会議」という言葉があるように、昔は今よりも井戸は身近な存在でした。
上下水道というインフラが発達し、井戸はあまり身近でなくなってきました。
しかし、エコロジーやスローライフへの関心から家庭に手押しポンプを使った井戸を設置する例も増えています。
また、震災時の経験から水の確保の重要性が見直され、災害時の備えとして井戸が見直されています。
家庭用や災害用として利用される手押しポンプを使った井戸は、だいたい8〜10メートルほどの浅井戸です。
これは、これは川の水や雨水の伏流水をくみ上げるもので、飲料用など上水としては利用しません。
一方、ときに何百メートル掘る深井戸からは、良質な水が得られます。
また井戸の種類として、パイプを打ち込んで作る打抜き井戸、直径0.7〜2メートルの穴を掘ってつくる掘井戸、ボーリングを使用して深く掘削する深井戸といった種類があります。
それぞれの種類には、用途により向き不向きがあります。家庭や災害用としては打抜き井戸、畑などの散水用として掘井戸、飲料水用としてはボーリング井戸が一般的です。
井戸を掘るには、まず、井戸を掘りたい場所でどれくらい掘れば水が出るのかを調べないといけません。
調べるには、ボーリングによる地盤調査(地面にパイプを打ち込んでいって地質のサンプルを取りながら地層を調べること)が必要になります。
ただ、ボーリング調査は、井戸を掘ることとほとんど同じ作業ですから、その調査費はもったいありません。
しかし、地盤の調査のデータというのは昔から保存されています。近くの行われた調査の過去のデータを見れば、どれくらい掘れば水が出るのか大体わかります。
井戸の設置をご検討のかたは、ぜひ弊社までご連絡ください。調査は無料です。
井戸水を飲料として使うには、まず、水質検査を行わなければなりません。
また、地下水は自然のものでしすから、その性質は一定ではありません。季節や天候、あるいは近隣の工事などで水質が変化することがあります。
そのため、上水用としては井戸の水を使いたい場合は、定期的に検査を行います。検査は、保健所で受けることができます。
災害用や家庭のガーデニング用などとして使用する井戸は、通常飲料用としては適していません。(※少なくとも静岡県東部の場合)
大きくわけて、手動の手押しポンプ(がちゃぽん)と自動給水ポンプ(電動)があります。
手押しポンプは、押上げできる高さが10メートルほどですから深井戸には使えません。しかし、手動でできますから、災害用として使えるのはこちらです。
また、手押しポンプにもステンレス製、鉄製、あるいは形や色の違いなど、色々な種類があり、それぞれ性能も変わってきます。
8メートルの打ち込み井戸で手押しポンプの場合、35万円くらいです。
例えば、弊社のある沼津市の末広町付近でしたら、8メートルくらい掘れば水が出ます。
井戸には井戸枯れの心配がありますので、永久的に水が出るとは限りません。
また、ポンプのメンテナンス、井戸自体のメンテナンスも適切にすることも大切です。
地域によって水質も変わりますし、水質によって配管や機器のメンテナンスの周期や費用も変わってきます。